「五十肩の痛みで夜も眠れない」「腕が上がらなくて日常生活に支障が出ている」そんなあなたに朗報です。

このページでは、五十肩の痛みを根本から改善に導く、治療院で実際に指導されている即効性のあるストレッチを5つ厳選してご紹介します。

五十肩の原因や症状、ストレッチの効果、注意点など、五十肩に関する基礎知識も分かりやすく解説。さらに、効果的なストレッチ方法を写真付きで丁寧に解説しているので、自宅で簡単に実践できます。

五十肩の痛みに悩まされている方はもちろん、予防したい方にもおすすめの、改善ケアを網羅した完全ガイドです。

この記事を読めば、五十肩のメカニズムを理解し、適切なストレッチで痛みを解消し、スムーズな日常生活を取り戻すための具体的な方法が分かります。五十肩を克服し、快適な毎日を送りましょう。

1. 五十肩とは?

五十肩は、正式には肩関節周囲炎と呼ばれ、肩関節とその周辺組織に炎症や痛み、運動制限が生じる疾患です。

40代から50代に多く発症することから五十肩と呼ばれていますが、実際には30代や60代以降でも発症する可能性があります。

加齢とともに肩関節の柔軟性が低下していくことが原因の一つと考えられていますが、明確な原因が特定できない場合も多いです。

五十肩は自然に治癒することもありますが、適切な治療やストレッチを行わないと、痛みが慢性化したり、関節の可動域が制限されたままになる可能性があります。そのため、早期の診断と適切な治療が重要です。

1.1 五十肩の症状

五十肩の症状は、大きく分けて3つのステージに分けられます。

ステージ期間症状
急性期(炎症期)約2~3週間安静時にも強い痛みがある夜間痛が激しい肩を動かすと激痛が走る炎症による熱感や腫れ
慢性期(拘縮期)約3~6ヶ月安静時の痛みは軽減する肩を特定の方向に動かすと痛みが出る関節の可動域が制限される日常生活に支障が出る
回復期(回復期)約6ヶ月~2年痛みはほとんど消失する徐々に可動域が回復する日常生活に支障はなくなる完全に回復しない場合もある

これらの症状は個人差があり、必ずしもすべてのステージを経るわけではありません。また、症状が改善しても再発する可能性もあります。

1.2 五十肩の原因

五十肩の明確な原因は解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。

  • 加齢による肩関節周囲の組織の老化
  • 肩関節の使い過ぎや過度の負担
  • 肩関節の怪我や外傷
  • 糖尿病、甲状腺疾患などの基礎疾患
  • ストレスや精神的な緊張
  • 運動不足による肩関節周囲の筋肉の衰え

これらの要因が複合的に作用して五十肩を発症すると考えられています。公益社団法人 日本整形外科学会のウェブサイトでより詳しい情報が得られます。

1.3 五十肩になりやすい人の特徴

五十肩になりやすい人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 40歳以上である
  • 女性に多い
  • デスクワークなど、同じ姿勢を長時間続けることが多い
  • 運動不足である
  • 肩関節に負担がかかる作業やスポーツをしている
  • 糖尿病、甲状腺疾患などの基礎疾患を持っている

これらの特徴に当てはまる人は、五十肩にならないように日頃から肩関節のケアを心がけることが重要です。

2. なぜストレッチが五十肩に効果的なのか?

五十肩は、肩関節周囲の組織の炎症や癒着が原因で起こる痛みや運動制限を伴う疾患です。肩関節の動きが悪くなることで、日常生活に支障をきたすこともあります。ストレッチは、この五十肩の症状改善に効果的なアプローチの一つです。五十肩の痛みの緩和や肩関節の可動域改善に役立ち、日常生活の質の向上に繋がります。

2.1 ストレッチで得られる効果

ストレッチを行うことで、五十肩の症状に対して様々な効果が期待できます。具体的には以下の効果が挙げられます。

効果詳細
筋肉の柔軟性向上肩関節周囲の筋肉が硬くなると、肩の動きが悪くなり、痛みが発生しやすくなります。ストレッチによって筋肉の柔軟性を高めることで、肩の動きがスムーズになり、痛みの軽減に繋がります。
血行促進ストレッチは血行を促進する効果があります。血行が良くなると、肩関節周囲の組織への酸素や栄養の供給が改善され、炎症の抑制や治癒促進に繋がります。また、老廃物の排出も促進されるため、肩こりの改善にも効果的です。
関節可動域の改善五十肩になると、肩関節の可動域が制限されます。ストレッチを行うことで、関節の動きが滑らかになり、可動域の改善に繋がります。日常生活動作の改善にも大きく貢献します。
痛みの緩和ストレッチによって筋肉の緊張が緩和され、血行が促進されることで、肩の痛みが軽減されます。特に、肩甲骨周りの筋肉をほぐすストレッチは効果的です。
癒着の予防五十肩では、肩関節周囲の組織が癒着し、肩の動きを制限することがあります。ストレッチは、この癒着の予防にも効果的です。

2.2 五十肩におけるストレッチの重要性

五十肩の治療において、ストレッチは重要な役割を果たします。

適切なストレッチを行うことで、肩関節の可動域を広げ、痛みを軽減し、日常生活の活動性を向上させることができます。

特に、急性期を過ぎた後の維持期や慢性期においては、ストレッチは非常に重要です。継続的にストレッチを行うことで、再発予防にも繋がります。また、ストレッチは自宅で簡単に行えるため、治療院での治療と並行して行うことで、より効果的な治療が期待できます。

日常生活に取り入れることで、五十肩の予防にも効果的です。ただし、痛みがある場合は無理に行わず、治療家や理学療法士などの専門家の指導のもと行うことが重要です。

五十肩の症状や原因、治療法についてより詳しく知りたい方は、公益社団法人 日本整形外科学会のウェブサイトをご覧ください。

また、ストレッチの方法についてさらに詳しく知りたい方は、NHK健康チャンネルも参考にしてください。

3. 治療院で教わる即効性のある五十肩ストレッチ5選

五十肩の痛みを和らげ、可動域を広げるための、治療院で推奨される効果的なストレッチを5つご紹介します。これらのストレッチは、自宅でも簡単に行えるので、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。

3.1 肩甲骨はがしストレッチ

3.1.1 肩甲骨はがしストレッチの効果

肩甲骨はがしストレッチは、肩甲骨周りの筋肉をほぐし、柔軟性を高めることで、肩関節の可動域を広げます。肩こりや猫背の改善にも効果的で、姿勢が良くなることで五十肩の予防にも繋がります。また、肩甲骨周りの血行促進効果も期待できます。

3.1.2 肩甲骨はがしストレッチのやり方

  1. 両手を前に伸ばし、手のひらを合わせます。
  2. 息を吸いながら、両腕を頭上に持ち上げます。
  3. 息を吐きながら、両肘を曲げ、肩甲骨を寄せるように意識しながら、両手を背中の後ろに下ろします。
  4. この動作を5~10回繰り返します。

ポイント:肩甲骨を意識的に動かすことで、より効果が高まります。無理に腕を後ろに回そうとせず、心地良い範囲で動作を行いましょう。痛みを感じる場合は、無理をせずに中止してください。

3.2 振り子運動

3.2.1 振り子運動の効果

振り子運動は、肩関節周囲の筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減する効果があります。五十肩の初期症状に特に効果的で、関節の可動域を広げるための第一歩として最適です。また、この運動は、肩への負担が少ないため、炎症が強い時期でも安全に行えます。

3.2.2 振り子運動のやり方

  1. リラックスした状態で、椅子に座るか、立位になります。
  2. 痛めている方の腕を自然に下に垂らします。
  3. 体を前かがみにし、腕の重さを利用して、前後に小さく振ります。
  4. 次に、左右、円を描くように振ります。
  5. 各方向10回程度、1日数回行います。

ポイント:腕の重さを利用して行うのがポイントです。無理に腕を振ろうとせず、自然な動きで行いましょう。痛みが増す場合は、中止してください。

3.3 タオルを使ったストレッチ

3.3.1 タオルを使ったストレッチの効果

タオルを使ったストレッチは、肩関節の可動域を広げるのに効果的です。肩甲骨の動きをサポートすることで、肩周りの筋肉の柔軟性を高め、肩の痛みを軽減します。比較的簡単に行えるため、自宅でのセルフケアに最適です。

3.3.2 タオルを使ったストレッチのやり方

  1. タオルの両端を持ち、背中に回し、片方の手を上に、もう片方の手を下にします。
  2. 上の手を下に引っ張り、下の腕を上に持ち上げるようにします。
  3. この状態を10~20秒キープします。
  4. 反対側も同様に行います。
  5. これを数回繰り返します。

ポイント:タオルを持つ手の幅を調整することで、ストレッチの強度を調整できます。痛みを感じない範囲で、無理なく行いましょう。

3.4 壁を使ったストレッチ

3.4.1 壁を使ったストレッチの効果

壁を使ったストレッチは、肩関節の屈曲や外転の可動域を広げるのに効果的です。自分のペースで強度を調整できるため、五十肩の症状に合わせて行うことができます。また、バランス感覚の向上にも繋がります。

3.4.2 壁を使ったストレッチのやり方

  1. 壁の前に立ち、指先を壁につけます。
  2. 痛みを感じない範囲で、徐々に指を壁の上の方に移動させていきます。
  3. 一番高い位置まで指が届いたら、ゆっくりと元の位置に戻します。
  4. これを数回繰り返します。

ポイント:指を無理に高く上げようとせず、痛みを感じない範囲で行いましょう。壁との距離を調整することで、ストレッチの強度を調整できます。

3.5 ゴムチューブを使ったストレッチ

3.5.1 ゴムチューブを使ったストレッチの効果

ゴムチューブを使ったストレッチは、肩関節の外旋、内旋の可動域改善に効果的です。ゴムチューブの抵抗を利用することで、より効果的に肩周りの筋肉を鍛え、柔軟性を高めることができます。インナーマッスルも鍛えられるため、肩関節の安定性向上にも繋がります。

3.5.2 ゴムチューブを使ったストレッチのやり方

ストレッチの種類やり方
外旋ストレッチゴムチューブを柱などに固定し、肘を90度に曲げて持ちます。 ゴムチューブの張力を感じながら、ゆっくりと腕を外側にひねります。 元の位置に戻します。 これを10~15回繰り返します。
内旋ストレッチゴムチューブを柱などに固定し、肘を90度に曲げて持ちます。 ゴムチューブの張力を感じながら、ゆっくりと腕を内側にひねります。 元の位置に戻します。 これを10~15回繰り返します。

ポイント:ゴムチューブの強度は、自身の体力に合わせて調整しましょう。痛みを感じない範囲で行うことが重要です。適切な強度がわからない場合は、専門家に相談しましょう。

参考:公益社団法人 日本整形外科学会

4. 五十肩ストレッチの注意点

五十肩のストレッチは、正しく行わないと逆効果になる可能性もあります。効果を高め、安全にストレッチを行うために、以下の注意点を守りましょう。

4.1 ストレッチ前の準備運動

ストレッチを行う前は、必ず準備運動を行いましょう。肩周りの筋肉を温めることで、筋肉の柔軟性が向上し、怪我の予防につながります。準備運動としては、肩を回したり、腕を振ったりするなどの軽い運動が効果的です。5~10分程度行うのが目安です。

4.2 痛みを感じたらすぐに中止

ストレッチ中に痛みを感じたら、直ちに中止してください。痛みを我慢して続けると、症状を悪化させる可能性があります。「少しの痛みなら大丈夫」と考えずに、違和感を感じたらすぐに中断しましょう。痛みの原因を特定し、適切な対処をすることが重要です。医療機関への相談も検討しましょう。

4.3 無理のない範囲で行う

五十肩の症状は人それぞれです。自分の体の状態に合わせて、無理のない範囲でストレッチを行いましょう。他の人と同じようにできなくても、焦る必要はありません。最初は小さな動きから始め、徐々に可動域を広げていくことが大切です。無理に動かすと、炎症が悪化したり、新たな痛みを引き起こしたりする可能性があります。

4.4 継続することが大切

五十肩の改善には、ストレッチを継続して行うことが重要です。毎日少しずつでも続けることで、肩周りの筋肉が柔軟になり、痛みの軽減や可動域の改善につながります。1回で効果を実感できなくても、諦めずに継続しましょう。毎日同じ時間に行うことで習慣化しやすくなります。

4.5 正しい姿勢で行う

ストレッチは正しい姿勢で行うことが重要です。猫背や反り腰などの悪い姿勢で行うと、効果が半減するだけでなく、体に負担がかかり、新たな痛みを引き起こす可能性があります。ストレッチを行う際は、背筋を伸ばし、正しい姿勢を意識しましょう。鏡を見ながら行うと、姿勢の確認がしやすくなります。

4.6 呼吸を止めない

ストレッチ中は、深呼吸を意識し、呼吸を止めないようにしましょう。呼吸を止めてしまうと、筋肉が緊張し、ストレッチの効果が低下するだけでなく、めまいや立ちくらみを起こす可能性があります。息を吸いながら腕を上げ、息を吐きながら腕を下げるなど、呼吸に合わせてストレッチを行うようにしましょう。

4.7 ストレッチの種類と回数

五十肩に効果的なストレッチは複数あります。自分に合ったストレッチを選び、適切な回数行いましょう。それぞれのストレッチの効果や回数、注意点などを理解し、適切に行うことが大切です。下記の表を参考に、自分に合ったストレッチを選択してください。

ストレッチの種類回数注意点
肩甲骨はがしストレッチ左右5回ずつ肩甲骨を意識して動かす
振り子運動左右10回ずつリラックスして行う
タオルを使ったストレッチ左右5回ずつ無理に伸ばさない
壁を使ったストレッチ左右10回ずつ壁に手をしっかりつける
ゴムチューブを使ったストレッチ左右10回ずつ適切な強度のゴムチューブを使用する

これらのストレッチはあくまで一例です。五十肩の症状や進行度合いによって、適切なストレッチは異なります。専門家の指導を受けることが望ましいです。以下のサイトも参考にしてください。

公益社団法人 日本整形外科学会

5. 五十肩の治療院の選び方

五十肩の治療には、専門家の指導のもと適切なケアを行うことが重要です。自分に合った治療院を選ぶことは、早期回復への第一歩となります。ここでは、五十肩の治療院を選ぶ際に注目すべきポイントを詳しく解説します。

5.1 実績のある治療院を選ぶ

治療院の実績は、治療の質を判断する上で重要な指標となります。治療実績や症例数、専門分野などをホームページや口コミサイトで確認しましょう。長年の実績を持つ治療院は、豊富な経験と知識に基づいた治療を提供してくれる可能性が高いです。また、五十肩に特化した治療院であれば、より専門的なケアが期待できます。

5.2 治療方針を確認する

治療院によって治療方針は様々です。自分の症状や希望に合った治療方針を採用しているかを確認することが大切です。例えば、痛みを抑えることを重視するのか、可動域の改善を重視するのかなど、事前に治療院に問い合わせたり、ホームページで確認したりしましょう。また、保険適用内外の治療内容についても確認しておきましょう。

5.3 通いやすい場所にあるか

五十肩の治療は、継続して通院することが重要です。自宅や職場から通いやすい場所にある治療院を選ぶことで、治療を継続しやすくなります。治療期間や頻度も考慮し、無理なく通える範囲にある治療院を選びましょう。

5.4 口コミや評判をチェック

インターネット上の口コミサイトやSNSなどで、治療院の評判をチェックすることも有効です。実際に治療を受けた人の生の声を聞くことで、治療院の雰囲気や治療内容、スタッフの対応などを知ることができます。ただし、口コミはあくまでも個人の感想であるため、参考程度にとどめ、最終的には自分で判断することが大切です。

5.5 設備や環境

清潔で快適な環境で治療を受けられることも重要なポイントです。治療院の設備や環境についても確認しておきましょう。プライバシーに配慮された個室の有無や、清潔なトイレ、待合室の雰囲気などもチェックポイントです。

5.6 費用を確認

治療費は治療院によって異なります。初診料、再診料、施術料など、費用の詳細を確認し、自分の予算に合った治療院を選びましょう。保険適用される治療と適用されない治療があるため、事前に確認しておくことが重要です。また、治療期間や頻度も考慮し、総額の費用についても把握しておきましょう。

5.7 治療家との相性

治療家やスタッフとの相性も重要です。信頼できる治療家やスタッフのもとで治療を受けることで、安心して治療に取り組むことができます。初診時に治療家やスタッフと話し、自分に合うかどうかを見極めましょう。疑問や不安があれば、遠慮なく質問することも大切です。

5.8 治療内容の詳しい説明

治療を受ける前に、治療家から治療内容について詳しい説明を受けるようにしましょう。どのような治療を行い、どのような効果が期待できるのか、リスクや副作用についてもきちんと説明してくれる治療院を選びましょう。納得した上で治療を受けることが大切です。

5.9 セカンドオピニオンも検討

他の医療機関の意見を聞くセカンドオピニオンも検討してみましょう。複数の治療家の意見を聞くことで、より適切な治療法を選択できる可能性が高まります。特に、手術を勧められた場合などは、セカンドオピニオンを受けることを検討しましょう。

項目確認事項
実績治療実績、症例数、専門分野
治療方針痛みの軽減、可動域改善、その他
通いやすさ自宅や職場からの距離、アクセス
口コミ・評判インターネット上の口コミサイト、SNS
設備・環境清潔さ、プライバシーへの配慮
費用初診料、再診料、施術料、保険適用
治療家との相性信頼できるか、コミュニケーションがとれるか
治療内容の説明具体的な治療内容、効果、リスク
セカンドオピニオン他の医療機関の意見

これらのポイントを参考に、自分に合った治療院を選び、五十肩の早期回復を目指しましょう。より詳しい情報は、厚生労働省のウェブサイトなどを参考にしてください。

6. 五十肩ストレッチと合わせて行いたいケア

五十肩の痛みを効果的に和らげ、回復を促進するためには、ストレッチだけでなく他のケアと組み合わせることが重要です。適切なケアを行うことで、症状の悪化を防ぎ、よりスムーズな回復を目指せます。

6.1 温熱療法

温熱療法は、五十肩の痛みを和らげる効果的な方法の一つです。患部を温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が緩和されます。温熱療法には様々な方法がありますが、手軽に行える方法としては蒸しタオルや使い捨てカイロ、入浴などが挙げられます。

6.1.1 温熱療法の種類と方法

種類方法メリット注意点
蒸しタオルタオルを濡らし、電子レンジで温めて患部に当てる手軽で安価ヤケドに注意
使い捨てカイロ患部に貼る手軽で長時間持続する低温ヤケドに注意
入浴湯船に浸かる全身を温めリラックス効果も得られる長湯は避ける
ホットパック患部に当てる繰り返し使える温度に注意

入浴は、全身の血行を促進し、リラックス効果も得られるため、五十肩の症状緩和に効果的です。38~40℃程度のぬるめのお湯に15~20分程度浸かるのがおすすめです。また、シャワーだけでなく、湯船に浸かることでより効果的に体を温めることができます。ただし、長時間の入浴は、かえって症状を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。詳しくは温熱療法に関する研究も参考にしてください。

6.2 冷却療法

急性期で炎症が強い場合は、冷却療法が有効です。冷却することで炎症を抑え、痛みを和らげることができます。

6.2.1 冷却療法の方法

  • 保冷剤や氷嚢をタオルに包み、患部に15~20分程度当てる。
  • 市販の冷却スプレーや冷却ジェルを使用する。

冷却療法を行う際の注意点は、凍傷を防ぐために、保冷剤や氷嚢を直接皮膚に当てないことです。必ずタオルに包んで使用しましょう。また、冷却しすぎると血行が悪くなる可能性があるため、15~20分程度を目安に行い、冷やしすぎないように注意しましょう。

6.3 サポーターの使用

サポーターは、肩関節を固定することで痛みを軽減し、安静を保つのに役立ちます。五十肩用のサポーターは、ドラッグストアやスポーツ用品店などで購入できます。

6.3.1 サポーターの種類

  • 固定力の強いサポーター:安静が必要な場合や、痛みが強い場合に適しています。
  • 固定力の弱いサポーター:日常生活で肩関節をサポートしたい場合に適しています。症状に合わせて適切なサポーターを選びましょう。治療家や理学療法士に相談して適切なサポーターを選ぶのも良いでしょう。

サポーターの使用時間は、症状やサポーターの種類によって異なります。長時間連続して使用すると、血行が悪くなったり、筋肉が弱くなったりする可能性があるため、使用時間には注意が必要です。

これらのケアを組み合わせ、症状に合わせた適切な方法で行うことで、五十肩の痛みを効果的に和らげ、回復を促進することができます。自己判断でケアを行うのではなく、治療家や理学療法士に相談しながら行うことが大切です。

五十肩の治療やケアに関する情報は公益社団法人 日本整形外科学会のウェブサイトも参考になります。

7. 治療院での五十肩治療例

五十肩の治療は、その症状や進行度、個々の体質によって異なります。ここでは、治療院で実際に行われている五十肩治療の例をいくつかご紹介します。

7.1 症例1:急性期の五十肩

7.1.1 症状と治療内容

50代男性。右肩に激痛があり、夜も眠れないほどの痛みを訴える。腕を少し動かしただけでも痛みが走り、日常生活に支障が出ている状態。いわゆる急性期にあたる。

治療法内容目的
超音波療法患部に超音波を照射し、炎症を抑え、組織の修復を促進する。痛みと炎症の軽減
低周波療法低周波電流を流し、筋肉の緊張を和らげ、血行を改善する。痛みの緩和と筋肉の柔軟性向上
アイシング患部を冷却し、炎症を抑える。炎症と痛みの軽減

急性期は炎症が強く出ているため、まずは痛みを抑えることが最優先です。無理に動かすと炎症が悪化するため、安静を保ちながら、日本整形外科学会も推奨しているように、炎症を抑える治療を行います。痛みが軽減してきたら、徐々に可動域を広げるための運動療法を開始します。

7.2 症例2:慢性期の五十肩

7.2.1 症状と治療内容

60代女性。左肩の痛みは軽減してきたものの、腕が上がりにくい状態が続いている。肩関節の動きが制限され、日常生活に不便を感じている。慢性期にあたる。

治療法内容目的
運動療法理学療法士の指導のもと、肩関節の可動域を広げるためのストレッチや筋力トレーニングを行う。肩関節の柔軟性と筋力の向上
手技療法マッサージや関節モビライゼーションなどを行い、肩関節周囲の筋肉や関節の動きを改善する。肩関節の可動域拡大と痛みの緩和

慢性期では、肩関節の動きを改善し、日常生活動作の回復を目指します。公益社団法人 日本理学療法士協会も推奨しているように、運動療法は重要です。痛みがある場合は、無理せずできる範囲で行うことが大切です。

7.3 症例3:回復期の五十肩

7.3.1 症状と治療内容

70代男性。肩の痛みはほとんどなくなり、腕もほぼ問題なく動かせるようになった。しかし、以前のようにスムーズに動かせないなど、まだ違和感がある状態。回復期にあたる。

治療法内容目的
運動療法自宅でも継続して行えるストレッチや筋力トレーニングを指導する。再発防止と肩関節機能の維持向上
日常生活動作指導日常生活で肩に負担をかけない動作方法を指導する。再発防止と日常生活の質の向上

回復期は、再発防止と肩関節機能の維持・向上を目指します。日常生活での注意点やセルフケアの方法を指導し、公益社団法人 日本整形外科学会の推奨に従い、患者さんが自分で健康管理できるようサポートします。

これらの治療例はあくまでも一例です。五十肩の症状は人それぞれ異なるため、治療内容も個別に判断されます。五十肩でお悩みの方は、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

8. まとめ

この記事では、五十肩の痛みを解消するための、治療院で教わる即効性のあるストレッチをご紹介しました。五十肩は、肩関節周囲の炎症や癒着が原因で起こる症状で、中高年に多く発症します。

ストレッチは、肩関節の可動域を広げ、筋肉の柔軟性を高めることで、五十肩の痛みの緩和や予防に効果的です。肩甲骨はがし、振り子運動、タオル、壁、ゴムチューブを使った5つのストレッチは、自宅で簡単に行えるので、ぜひ実践してみてください。

ストレッチを行う際の注意点は、痛みを感じたらすぐに中止すること、無理のない範囲で行うこと、そして継続することが大切です。

五十肩の症状が重い場合や、ストレッチだけでは改善が見られない場合は、治療院での専門的な治療も検討しましょう。

実績のある治療院を選び、治療方針を確認し、通いやすい場所にあるか、口コミや評判をチェックすることが重要です。

五十肩の治療には、ストレッチ以外にも、温熱療法、冷却療法、サポーターの使用など、様々な方法があります。

ご自身の症状に合ったケア方法を選び、五十肩の痛みを早期に解消し、快適な日常生活を取り戻しましょう。

五十肩でお困りの方は当院へご相談ください。

ゆるまる治療院

〒460-0008

愛知県名古屋市中区栄2-4-10 セントラル広小路ビル8階

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