「五十肩って放っておいても治るの?」「一体いつまでこの痛みと付き合わなきゃいけないの?」五十肩の痛みは日常生活に支障をきたすだけでなく、不安な気持ちにさせますよね。
このページでは、五十肩が本当に治るのか、治るまでの期間はどれくらいなのか、そして完治への近道を詳しく解説します。
五十肩の症状は急性期、慢性期、回復期と段階的に変化し、それぞれの期間や適切な対処法が異なります。
また、年齢や痛みの程度によっても治癒期間は変わるため、ご自身の状況に合わせた情報が得られます。
さらに、自宅でできる効果的なストレッチや温熱療法、日常生活での注意点など、具体的なケア方法も紹介。
五十肩の再発防止策や、治療にかかる費用、五十肩と間違えやすい病気についても網羅的に解説することで、不安を解消し、一日も早く痛みから解放されるための具体的な方法を理解することができます。
1. 五十肩は放っておいても治る?
五十肩は、正式には肩関節周囲炎と呼ばれ、肩関節の痛みや運動制限を引き起こす疾患です。多くの人が「放っておけば治る」と考えているかもしれませんが、実際には自然治癒するケースとしないケースがあります。適切な対処をせずに放置することで、症状が悪化したり、回復に時間がかかったりする可能性があります。そのため、五十肩の疑いがある場合は、自己判断せずに専門家に相談することが重要です。
1.1 自然治癒の可能性と期間
五十肩は、炎症が引くことで自然治癒する可能性があります。しかし、自然治癒するまでの期間は個人差が大きく、数ヶ月から数年かかる場合もあります。一般的には、半年から1年程度で痛みが軽減し、2~3年でほぼ正常な状態に戻ると言われています。ただし、これはあくまで目安であり、適切な治療やケアを行わないと、さらに長期間にわたって症状が続く可能性があります。
また、自然治癒するかどうかは、炎症の程度や個々の体質、生活習慣など様々な要因が影響します。例えば、日常生活で肩を酷使する人や、過去に肩を痛めた経験がある人は、自然治癒が難しい場合もあります。
1.2 放置のリスクと悪化のリスク
五十肩を放置すると、以下のようなリスクがあります。
リスク | 詳細 |
痛みの慢性化 | 初期の炎症が治まらず、痛みが慢性化することがあります。 |
関節拘縮 | 肩関節の動きが悪くなり、日常生活に支障をきたすことがあります。腕が上がらなくなったり、服の着脱が困難になったりする可能性があります。 |
肩関節周囲の筋肉の萎縮 | 肩関節を動かさなくなることで、周囲の筋肉が衰えてしまうことがあります。 |
睡眠障害 | 夜間の痛みによって、睡眠が妨げられることがあります。 |
日常生活への影響 | 髪を洗う、洗濯物を干す、高いところの物を取るといった日常生活動作が困難になることがあります。 |
五十肩を放置することで、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。早期に適切なケアや治療を開始することで、これらのリスクを軽減し、スムーズな回復を目指すことができます。少しでも肩に違和感を感じたら、早めに専門家に相談しましょう。
2. 五十肩の治るまでの期間
五十肩の痛みや動きの制限は、その症状の段階によって大きく異なり、それに伴い治るまでの期間も変わってきます。一般的に、五十肩は自然治癒すると言われていますが、その期間は数ヶ月から数年と幅があります。適切なケアや治療を行うことで、痛みを軽減し、治癒までの期間を短縮することが可能です。
2.1 五十肩の症状の段階と期間
五十肩の進行は、大きく分けて急性期、慢性期、回復期の3つの段階に分けられます。それぞれの期間と特徴を理解することで、適切な対応をすることができます。
2.1.1 急性期
発症から約2週間から1ヶ月程度の期間を急性期と言います。この時期は、炎症が強く、激しい痛みを伴います。夜間痛や安静時痛も強く、睡眠に支障をきたすこともあります。腕を動かすと激痛が走り、特に肩を上げる、後ろに回すなどの動作が困難になります。炎症を抑えることが重要で、安静を保ちながら患部を冷やすことが効果的です。
2.1.2 慢性期
急性期から約3ヶ月から6ヶ月程度の期間を慢性期と言います。痛みはやや軽減しますが、肩関節の動きが制限され、日常生活に支障が出ることがあります。肩が固まってしまい、着替えや髪を洗う、高いところに手が届かないといった動作が難しくなります。この時期は、肩関節の可動域を広げるためのストレッチや運動療法が重要です。
2.1.3 回復期
慢性期から約6ヶ月から2年程度の期間を回復期と言います。痛みはほとんど消失し、肩関節の動きも徐々に回復していきます。日常生活への支障も少なくなりますが、完全に元の状態に戻るまでには時間がかかる場合があります。再発予防のためにも、継続的なストレッチや運動療法が重要です。
時期 | 期間 | 症状 | 主なケア |
急性期 | 2週間~1ヶ月 | 激しい痛み、夜間痛、安静時痛 | 安静、冷却 |
慢性期 | 3ヶ月~6ヶ月 | 痛みは軽減、可動域制限 | ストレッチ、運動療法 |
回復期 | 6ヶ月~2年 | 痛みはほぼ消失、可動域回復 | 継続的なストレッチ、運動療法 |
2.2 年齢による治るまでの期間の違い
一般的に、年齢が高いほど治癒までの期間が長くなる傾向があります。これは、加齢に伴い、組織の修復能力が低下するためです。若い方であれば数ヶ月で回復することもありますが、高齢者の場合は1年以上かかる場合もあります。年齢に合わせた適切なケアや治療を行うことが重要です。
2.3 痛みの程度による治るまでの期間の違い
痛みが強いほど、炎症が強いことを示しており、治癒までの期間も長くなる傾向があります。初期の痛みが軽度で済んだ場合でも、適切なケアを行わないと慢性化し、長期間にわたって痛みや可動域制限に悩まされる可能性があります。痛みの程度に関わらず、早期に適切なケアや治療を開始することが重要です。
2.4 自宅でできる効果的なケア
五十肩の痛みや可動域制限を改善するためには、自宅でできるケアも効果的です。無理のない範囲で行い、痛みが増す場合は中止しましょう。
2.4.1 ストレッチ
肩甲骨を動かすストレッチや、腕を回すストレッチなど、肩関節周りの筋肉を柔軟にするストレッチは、可動域の改善に効果的です。お風呂上がりなど、体が温まっている時に行うと効果的です。タオルを使ったストレッチもおすすめです。
2.4.2 温熱療法
温熱療法は、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。温かいタオルや湯たんぽなどで患部を温める、温浴するなどが効果的です。急性期で炎症が強い場合は、温熱療法は避け、冷却療法を行いましょう。
2.4.3 日常生活での注意点
日常生活では、患部を冷やさないように注意しましょう。また、重いものを持つ、無理な姿勢をとるなど、肩に負担をかける動作は避けましょう。適切な姿勢を保つことも重要です。猫背にならないように意識し、デスクワークを行う際は、こまめに休憩を取り、肩を回すなどの軽い運動を行いましょう。
3. 五十肩の再発を防ぐには
せっかくつらい五十肩を克服しても、再発してしまっては元も子もありません。五十肩の再発を防ぐためには、日常生活の中で適切なケアを継続していくことが重要です。再発のリスク要因を理解し、予防のためのストレッチや運動、日常生活での注意点を実践することで、再発の可能性を低減しましょう。
3.1 再発のリスク要因
五十肩の再発には、いくつかのリスク要因が考えられます。過去の五十肩の病歴はもちろんのこと、加齢、肩関節の不安定性、肩周辺の筋肉の柔軟性低下、日常生活での姿勢の悪さ、過度な肩への負担なども再発のリスクを高める可能性があります。また、糖尿病、甲状腺疾患などの基礎疾患も影響を与える場合があるため、注意が必要です。
3.2 予防のためのストレッチと運動
五十肩の再発予防には、肩関節周囲の筋肉の柔軟性を維持し、血行を促進することが大切です。下記に、自宅で簡単に行えるストレッチと運動の例を紹介します。無理のない範囲で、毎日継続して行うようにしましょう。
ストレッチ/運動 | 方法 | 回数 | 注意点 |
振り子運動 | 体を前かがみにし、リラックスした状態で腕を振り子のように前後に、左右に、円を描くように動かす。 | 各方向10~20回 | 痛みを感じない範囲で行う。 |
タオルストレッチ | タオルの両端を持ち、背中に回し、上下に動かす。 | 10~20回 | 肩甲骨を意識して動かす。 |
壁登り運動 | 壁に指先をつけ、少しずつ上へ登らせるように動かす。 | 無理のない範囲で | 肩に痛みを感じたらすぐに中止する。 |
肩甲骨はがし運動 | 両手を前に伸ばし、手のひらを合わせたまま肘を曲げ、肩甲骨を寄せるように動かす。 | 10~20回 | 肩甲骨を意識して動かす。 |
これらのストレッチや運動はあくまでも例であり、ご自身の状態に合わせて適宜調整してください。痛みがある場合は無理に行わず、専門家の指導を受けるようにしましょう。
3.3 日常生活での注意点
日常生活においても、以下の点に注意することで五十肩の再発を予防することができます。
- 正しい姿勢を保つ:猫背や巻き肩にならないよう、常に背筋を伸ばし、胸を張るように意識しましょう。
- 重いものを持ち上げない:重い荷物を持つ際は、両腕でバランスよく持つようにし、無理に持ち上げないようにしましょう。リュックサックを使用するのも効果的です。
- 冷えに注意する:冷えは血行不良を招き、肩こりの原因となるため、冬場は特に肩周りを温めるように心がけましょう。また、エアコンの風が直接肩に当たらないように注意しましょう。
- 適度な休息をとる:長時間同じ姿勢を続けることは、肩への負担となるため、こまめに休憩を取り、肩を休ませるようにしましょう。
- 定期的なストレッチ:日頃から肩甲骨周りのストレッチを行うことで、肩関節の柔軟性を維持し、再発予防に繋がります。
五十肩の再発予防には、継続的なケアが重要です。ご紹介した方法を参考に、ご自身の生活に取り入れてみてください。異変を感じた場合は、自己判断せずに専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。
4. 五十肩の治療にかかる費用
五十肩の治療にかかる費用は、医療機関の種類、治療方法、健康保険の適用状況などによって大きく異なります。五十肩の治療は基本的に健康保険が適用されますが、施術内容によっては保険適用外となる場合もあります。費用の目安を把握しておくことで、安心して治療を受けることができます。
4.1 保険適用される治療と費用
五十肩の治療で健康保険が適用される主なものには、以下のようなものがあります。
治療方法 | 内容 | 費用目安(3割負担の場合) |
診察 | 医師による問診、視診、触診など | 700円~1,500円程度 |
投薬 | 痛み止め、炎症を抑える薬など | 500円~1,000円程度(1週間分) |
注射 | 痛みや炎症を抑えるためのステロイド注射、ヒアルロン酸注射など | 1,000円~2,000円程度 |
リハビリテーション | 理学療法士による運動療法、物理療法(温熱療法、電気療法、牽引療法など) | 500円~1,500円程度(1回あたり) |
上記の費用はあくまで目安であり、医療機関によって異なる場合があります。初診料や再診料なども加算されるため、事前に医療機関に確認することをおすすめします。
4.2 保険適用外の治療と費用
五十肩の治療の中には、健康保険が適用されないものもあります。以下はその代表的な例です。
治療方法 | 内容 | 費用目安 |
自由診療によるリハビリテーション | より専門的な機器や技術を用いたリハビリテーション | 5,000円~10,000円程度(1回あたり) |
鍼灸治療 | 鍼やお灸を用いた治療 | 3,000円~7,000円程度(1回あたり) |
整体・マッサージ | 筋肉の緊張をほぐし、血行を促進する施術 | 4,000円~8,000円程度(1回あたり) |
サプリメント | 軟骨の修復や炎症を抑える効果が期待されるサプリメント | 3,000円~10,000円程度(1ヶ月分) |
保険適用外の治療は、費用が高額になる傾向があります。施術を受ける前に、費用や効果についてしっかりと確認することが重要です。また、治療院によって費用設定が大きく異なる場合があるため、複数の治療院を比較検討することも重要です。
五十肩の治療にかかる費用は、症状の程度や治療期間、選択する治療法によって大きく変動します。治療を受ける前に、費用についてしっかりと確認し、納得した上で治療を開始しましょう。
5. 五十肩と間違えやすい病気
五十肩は他の疾患と症状が似ていることがあり、自己判断で放置すると適切な治療が遅れる可能性があります。五十肩と間違えやすい病気について理解し、適切な医療機関への受診の目安としましょう。
5.1 頸椎症
頸椎症は、加齢とともに頸椎の骨や椎間板が変形・摩耗することで、神経や脊髄が圧迫される病気です。肩や腕の痛みやしびれといった症状が現れ、五十肩と同様に腕を上げづらいといった運動制限が生じることもあります。
5.1.1 頸椎症と五十肩の違い
項目 | 頸椎症 | 五十肩 |
主な症状 | 首の痛み、肩や腕の痛みやしびれ、手のこわばり | 肩関節の痛み、運動制限 |
痛みの特徴 | 神経に沿った痛みやしびれ | 肩関節周囲の痛み |
運動制限 | 首の動き、腕の上げ下げ、手の細かい動作に制限 | 肩関節の動きに制限(特に外転、外旋、内旋) |
その他 | 頭痛、めまい、吐き気などを伴う場合も | 夜間痛、安静時痛がある場合も |
5.2 腱板断裂
腱板断裂は、肩関節の安定性を保つ腱板が損傷・断裂した状態です。肩の痛みや腕の挙上困難といった症状が現れ、五十肩と同様に腕を動かしにくいといった運動制限が生じることもあります。特に、転倒などによる外傷がきっかけで発症することがあります。
5.2.1 腱板断裂と五十肩の違い
項目 | 腱板断裂 | 五十肩 |
主な症状 | 肩の痛み、腕の挙上困難、筋力低下 | 肩関節の痛み、運動制限 |
痛みの特徴 | 動作時痛、夜間痛 | 動作時痛、夜間痛、安静時痛 |
運動制限 | 特定の動作で痛みが増強、腕を特定の方向に動かしにくい | 肩関節の動き全体に制限 |
その他 | 断裂の程度により症状の差が大きい | 炎症の程度により症状の差が大きい |
5.3 胸郭出口症候群
胸郭出口症候群は、鎖骨と肋骨の間の狭い部分(胸郭出口)で、神経や血管が圧迫されることで、肩や腕、手の痛みやしびれなどの症状が現れる病気です。五十肩のように肩を動かすと痛みが出現するケースもあります。また、つり革につかまる、洗濯物を干すといった腕を上げた姿勢を続けることで症状が悪化することがあります。
5.3.1 胸郭出口症候群と五十肩の違い
項目 | 胸郭出口症候群 | 五十肩 |
主な症状 | 肩や腕、手の痛みやしびれ、冷感、手のむくみ | 肩関節の痛み、運動制限 |
痛みの特徴 | 神経や血管が圧迫されることによる痛みやしびれ | 肩関節周囲の痛み |
運動制限 | 腕を特定の位置に保持すると症状が悪化 | 肩関節の動き全体に制限 |
その他 | 首を特定の方向に動かすと症状が悪化、手の血行不良による冷感やチアノーゼ | 夜間痛、安静時痛 |
これらの情報以外にも、様々な要因が症状に影響を与える可能性があります。自己判断せずに、気になる症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。
6. まとめ
五十肩は、中高年によく見られる肩関節周囲炎のことで、放っておいても治る可能性はありますが、自然治癒には長い期間(数年)を要する場合もあり、放置すると関節拘縮を起こし日常生活に支障をきたすリスクがあります。五十肩の治るまでの期間は、症状の段階(急性期、慢性期、回復期)や年齢、痛みの程度によって異なり、一般的には数ヶ月から数年かかるとされています。急性期は2~3週間程度、慢性期は3ヶ月~半年程度、回復期は半年~1年程度かかることが多いです。
自宅でできる効果的なケアとして、ストレッチや温熱療法、日常生活での注意点を守ることで、症状の緩和や治癒期間の短縮が期待できます。五十肩の再発を防ぐには、適切なストレッチや運動、日常生活での注意点を守ることが重要です。また、五十肩は頸椎症や腱板断裂、胸郭出口症候群などの他の病気と間違えやすいので、肩に痛みや違和感を感じたら、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。
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